歯科コラム
女性が活躍できる歯科技工士という働き方

歯科衛生士というと、その大半が女性というイメージが強いですが、歯科技工士はどうでしょうか。おそらく、多くの方は男性がなる職業という印象を持っていることでしょう。けれども最近では、女性の歯科技工士が増加する傾向にあります。なぜなら、女性が歯科技工士として働きやすい環境が整ってきたからです。ここではそんな歯科技工士について、女性が活躍できるようになってきた理由を詳しく解説します。
歯科技工士ってどんなイメージ?
デンチャーやクラウン、インレーなどの補綴物を手作業で作り上げるのが歯科技工士の仕事です。そのため、技工室というのは、絶えず歯科材料を削る音や薬品の臭いなどが充満しているイメージが強くなります。手には切削片や薬剤などが付着することも珍しくなく、衛生的ではない印象を強く受けますよね。そんな歯科技工士に対するイメージは、半分正しくて、半分は間違っているといえます。
手を汚す作業が減ってきている
CAD/CAMに代表される歯科治療がわかりやすいですが、患者さんのお口の情報をコンピューターに取り込んで、模型の製作から補綴物の切り出し、成形まで、機械で行えることが増えてきたのです。こういった一連の技工操作は、一昔前まではすべて手作業で行ってきましたが、その大部分をパソコンや精密機械上で行えるため、実際に手を汚すことが減ってきています。これは女性が歯科技工士の業界へと入る上で、とても大きな変化といえるでしょう。
働きやすい職場環境
また、働き方も融通が利きます。土日を休みにして、働くのは平日だけにしたり、定時で帰ったりすることも比較的自由です。そのため、子育て中の人や自由に働きたいという人が数多くいる職場でもあります。そういった意味で、歯科技工士というのは、女性が活躍しやすい職業といえるのです。
歯科衛生士とのダブルライセンスがおすすめ

というのも、歯科技工士は患者さんのお口の中に触れることは許されません。あくまで歯科医師が作成した指示書を元に、言われた通り補綴物を作るのみです。一方、歯科衛生士は患者さんのお口の中に手を触れることが許された国家資格です。その両方ができるというのは、より良い補綴物を作る上で非常に有利といえるでしょう。また、そうしたダブルライセンスを持った人材というのは、歯科技工士の世界で貴重といえますので、是非とも採用したいと考える技工所も多いことでしょう。
歯医者から見ても心強い存在
まとめ
また、歯科衛生士とのダブルライセンスも、徐々に増えていくものと思われます。歯科業界全体は、そうした流れを歓迎すること間違いありません。歯科衛生士としてのキャリアをさらにアップさせたい人や、歯科衛生士とはまた違った形で歯科医療に携わりたい女性は、歯科技工士の資格取得に向けて動いてみてはいかがでしょうか。