歯科コラム

歯科衛生士の新しい働き方! 居宅療養管理指導とは

歯科衛生士の新しい働き方! 居宅療養管理指導とは

歯科衛生士の業務というと、基本的には歯科医師の指示のもと、口腔ケアを行ったり、日々の診療のサポートをしたりと、単独で行動することはほとんどありませんよね。そんな中、「居宅療養管理指導」という業務では、歯科衛生士が単独でケアを行うようになったのです。ここではそんな歯科衛生士が行う居宅療養管理指導について詳しく解説します。

居宅療養管理指導とは

居宅療養管理指導とは、訪問歯科でお伺いしたお宅で行う歯科衛生士の業務です。原則として、事前に歯科医師からの指示を受けなければならないのですが、実際に訪問するのは歯科衛生士単独となっています。歯科医師と一緒になって管理計画書を作り、利用者へと交付することから始まります。

この居宅療養管理指導は、事前に作製した計画書に沿って行い、毎回利用者と1対1で20分以上実施することが決められています。驚くべきなのは、これが歯科衛生士の単独訪問での業務という点です。ちなみに、計画書を作成するにあたって利用者のところへ歯科医師が訪問しなければなりませんが、その後3ヵ月間は、計画書に基づいて歯科衛生士のみで指導を実施できます。

どんなことをするの?

居宅療養管理指導と聞くと、実際どのような業務なのかイメージしにくいですが、内容は意外にシンプルです。事前に患者さんからどのようなケアを受けたいかをヒアリングします。具体的には、「口腔機能改善管理指導計画」というパートがあり、患者さんやご家族に改善したい点や目標とする項目を記入してもらいます。

例えば、「おせんべいを食べられるようになりたい」とか「聞き取りにくいしゃべり方をなおしたい」といった目標を掲げてもらい、それに向けて歯科衛生士が指導を行います。この点は、患者さんお一人お一人で大きく異なるため、柔軟な対応が必要となります。その他、口腔機能スクリーニングやモニタリングなども随時行っていきます。これが居宅療養管理指導の大まかな内容です。

主役は歯科衛生士

居宅療養管理指導の最も大きなポイントは、診療の主役が歯科衛生士という点です。一般的な歯科診療はもちろんのこと、従来の訪問歯科でも歯科衛生士はあくまでサポートの役割しか果たすことができませんでした。けれども、居宅療養管理指導における主役は歯科衛生士です。歯科衛生士が単独で利用者のお宅まで訪問して、口腔機能の改善などに努めます。これは歯科衛生士にとって、とてもやりがいのある業務といえるのではないでしょうか。つまり、歯科衛生士の新しい働き方ということができます。

オリジナリティのあるケアを提供できる

オリジナリティのあるケアを提供できる
一般的な訪問歯科では、虫歯治療をしたり、入れ歯製作のための印象を採ったりと、やることが決まっていて、なかなか患者さまと密なコミュニケーションをとる時間がありません。けれども、居宅療養管理指導であれば、口腔機能の改善やオーラルケアが主体となっていますので、1対1の時間を有効に活用することができます。

例えば、実例を挙げると、入れ歯を製作して、よく噛めるようになった患者さんに対して、嚥下しやすい料理などを紹介している歯科衛生士がいるそうです。タブレットを使って視覚的に説明するため、家族にも好評を得ているそうです。入れ歯でもおいしくいただける料理がわかれば、ご本人はもちろんのこと、実際に料理を作る家族もやりがいが出てくるというものです。居宅療養管理指導では、そういったオリジナリティあふれるケアを提供することが可能です。

歯科衛生士としての知識や経験を活かせる現場

居宅療養管理指導は、歯科衛生の単独訪問ですので、歯医者は同行しません。そのため、現場では完全に歯科衛生士の裁量に任せられることとなります。何かが起こった際の対応も、歯科衛生士本人が行わなければならないのです。同時に、自由度も高い現場となっていますので、歯科衛生士としての知識や経験が豊富であればあるほど、診療業務が楽しくなることも間違いありません。それは同時に、患者さんの満足度も高まることにつながります。そういった意味では、居宅療養管理指導というのは、自分の力を試したいと思っている歯科衛生士におすすめの現場といえます。明らかにこれまでにはない歯科衛生士としての新しい働き方といえるでしょう。

まとめ

このように、居宅療養管理指導というのは、歯科衛生士の単独訪問で行われる在宅患者さんへの口腔ケアです。歯科医院から飛び出し、歯医者がいない環境で患者さんと向き合うという点では、これまでにない新しい働き方となっています。今まで、歯科医院の診療で培ってきた知識や経験を思う存分生かしてみたいとお考えの歯科医衛生士の方には、最良の職場といえるでしょう。居宅療養管理指導に興味のある方は、訪問歯科に力を入れている歯科医院へ転職するなり、問い合わせてみるなりしてみてください。歯医者が詳しい内容を説明してくれることかと思います。