歯科コラム

埼玉での歯科衛生士国家資格取得状況と歯科衛生士数

歯科衛生士とは、歯科医師の指示の下、歯科予防処置や歯科診療補助を行う国家資格です。歯科衛生士になるためには、国の指定した専門教育課程を修了し、歯科衛生士試験に合格する必要があります。歯科衛生士の試験の合格率は例年95%以上と言われていますが、埼玉県での資格取得状況や資格取得者数はどうなっているのでしょうか。

歯科衛生士試験と資格取得

歯科衛生士試験と資格取得
歯科衛生士の試験受験に必要な受験資格として、国が指定した歯科衛生士学校を卒業することが含まれています。歯科衛生士は女性の資格と思われていますが、男性も取ることができ、男性も歯科衛生士も僅かですがいます。全国116,299名の歯科衛生士の内、男性は43名です。男性が少ないのは、少し前までは歯科衛生士法により女性のみの資格であったためですが、現在は法改正により男性でも取得できるようになっています。共学の学校も出来始め、男性の歯科衛生士も少しずつ増えています。
歯科衛生士試験は毎年3月上旬ごろの日曜に行われ、全国の主要都市で開催されます。
試験は筆記で1日に渡り行われ、合格点は試験終了後に発表されますが、6割以下の点数の場合はその場で不合格となります。
前述のとおり、合格率は95%以上を上回っており、きちんと対策をして試験に臨めば、難しいものではないようです。

歯科衛生士試験の内容

歯科衛生士試験は、歯科衛生士概論, 臨床歯科医学, 歯科予防処置論, 歯科保健指導論などの他に、人体の構造や口腔内の健康に関わる社会の仕組みなど範囲は多岐に渡ります。全科目マークシート方式で実施され、面接や小論文などは含まれません。試験を受けるためには専門の教育課程を修了する必要がありますが、どの学校も試験対策をカリキュラムに含めているため、高い合格率を誇っています。中には学校の実績として合格率100%を掲げているところもあります。
試験は午前と午後の二部に分かれており、朝9時頃に始まって、16時ごろに終わるようです。
試験会場は開催地の主要大学で行われる事が多く、東京では日本大学、大阪では近畿大学など広い構内をもつ大学が試験会場として選ばれています。

歯科衛生士と歯科技工士の違い

歯科衛生士試験の内容
専門学校によっては歯科衛生士と歯科技工士いずれの課程も扱っている学校も多くあり、どちらも国家資格でありますが、この2つの職種はどのような違いがあるのでしょうか。
歯科技工士は、治療に用いる歯の欠損を補う人工物や詰め物、矯正装置の作成を行います。またそれらの修理や加工も行います。勤務場所は歯科医院や歯科技工所などです。
歯科衛生士は、医師の診療を補助や、薬品の塗布、歯みがき指導などの保健指導を行います。勤務場所は歯科医院や保健センター内がほとんどです。
歯科技工士が求められるスキルは、手先の器用さや立体把握力などであるのに対して、歯科衛生士に必要なのは、コミュニケーション能力や細やかな気遣いなどです。
歯科技工士は独立して開業することも出来ますが、歯科衛生士は、独立は基本的に難しいでしょう。また、歯科技工士は技術さえあれば海外でも活躍できますが、歯科衛生士は国によって資格の内容が違うのでその国の資格をとる必要があります。

埼玉県の歯科診療所従事者の数

埼玉県には、歯科診療施設が約3,000軒あります。その診療所で働いている歯科医師は常勤・非常勤含めて4,774名、歯科衛生士は3,836人ほどいます。そのうち1,624名ほどがさいたま市内で勤務をしており、埼玉県内では一番多くなっています。また、歯科技工士は290名です。
埼玉県は歯科診療所や歯科従事者の数だけ見れば、全国的にも5位以内に入るほど多いと言える県ですが、人口10万人あたりの診療所数や医療従事者はかなり少なくなっており、この数は全国平均を大きく下回っています。その背景には、埼玉県の人口増加率が高い事にあり、増え続ける人口に対して医療施設や医療従事者の増加が追いついていません。人口に対する十分な医療資源が提供されていない事が埼玉県では問題となっています。これは歯科医療でも同じで、高齢化社会が叫ばれ、歯の健康が重要視される中で、歯科診療所不足は今後も大きな問題となっていくでしょう。

埼玉県の資格取得状況

埼玉県の資格取得状況

前述のように比較的取りやすい歯科衛生士資格ではありますが、埼玉県内での資格取得状況はどのようになっているのでしょうか。
下記は2014年度の埼玉県内の専門学校ごとの合格率です。
大宮歯科衛生士専門学校 100%
埼玉歯科衛生専門学校 89.3%
葵メディカルアカデミー 100%
埼玉県立大学保健医療福祉学部 100%

4校中3校が合格率100%でした。県全体の平均としては、97.3%なので、
全国平均の96%を少し上回った優秀な結果となりました。

歯科衛生士の就職状況

歯科衛生士として資格を得たあとは、どのようにして就職をするのでしょうか。
歯科衛生士も他の職種と同様に、求人票を見たうえで、就職したいところを選択します。ほとんどが病院での勤務になりますので、書類選考と面接ぐらいしか選考過程はありません。よくある一般企業での選考過程のように、ウェブテストやグループディスカッション, 第二次面接 などはないでしょう。
求人票から、行きたい病院を探したあとは、書類を提出します。歯科衛生士の就職において、選考で一番重要なのは面接です。もちろん、書類選考も大切ですが、合否が決まるのはほとんど面接だと言っても過言ではありません。
面接では、志望動機や職務経歴(あれば)を聞かれます。その他にも病院の方針や勤務体系に関してもこちらから伺うことも出来ます。求人票からは分からないことも多いので、積極的に見学へ行ったり、面接時に質問をしておきましょう。インターネットでその歯科医院の評判などを見ておくのも良いかも知れません。

まとめ

歯科衛生士は、現在どこも人手不足で、特に埼玉県では歯科従事者が全体的に不足しています。国家資格なので、取得してしまえば、一度仕事を離れたあとでも復職しやすいでしょう。歯科医院だけでなく保健センターなどでも勤務が出来るので、全国どこへ行っても仕事を得やすいと言えます。