歯科コラム
歯科衛生士としてスキルアップするために取得できる資格は?
見た目の美しさ(=審美性)の需要が高まっている今こそ取りたい資格

■日本歯科審美学会認定士
歯科衛生士の認定資格で、一般社団法人日本歯科審美学会が主宰しています。資格取得に試験を受ける必要はありませんが、歯科衛生士の免許を取得しており、会員として3年以上在籍していること、学会に出席し審美歯科に関する発表を行うこと、審美歯科の啓もう活動を行うことが申請の条件とされています。学会への出席や発表が必要であることから、審美歯科の新しい事情、最新技術などどんどんと知識を蓄えることができますし、自身が発表する立場にあることで日々能動的にスキルアップを図ることができるでしょう。
■ホワイトニングコーディネーター
こちらも、一般社団法人日本歯科審美学会が主宰している認定資格です。ホワイトニングへの需要が高まっている昨今、患者さんにホワイトニングの正しい知識をもって適切にアドバイスができるようにとつくられました。資格取得の流れとしては、まず認定講習会と呼ばれる実習に参加し、基礎や実践的な内容を学びます。その後、認定試験をクリアすればホワイトニングコーディネーターとして日本審美学会へ登録されます。3年ごとの更新制で、学会に出席が必要になることもあります。ホワイトニングの知識をつけたい方、働いていらっしゃる歯医者でホワイトニングの患者さんが増えているという方に適した資格といえるでしょう。
■認定矯正歯科衛生士
歯並びを整えて魅力的な口元にしたいという方は増えています。こちらの資格は日本成人矯正歯科学会が主宰しているもので、“矯正歯科臨床における歯科衛生士としての専門的知識、技術ならびに経験の備わった歯科衛生士を認定する制度”(「日本成人矯正歯科学会」より)です。学会の会員となり、学会に参加していることが必要となります。資格は審査制で、学会が認めている医療機関において常勤3年以上といった条件があります。矯正歯科においてエキスパートでありたいという方は、専門性を身につけるにおいて有効な資格となるでしょう。
むし歯や歯周病など、歯の治療に関して役立つ資格

■認定歯科衛生士(日本歯周病学会)
“歯周病への対応を的確かつ効率的に実施し、長期間にわたり国民の健康管理に貢献することが出来る有能な歯科衛生士を認定して行くこと”(「日本歯周病学会」より)を目的としています。学会員となって認定試験に合格することで取得できます。現代の日本では、成人の約8割が歯周病を患っていると言われており、今後も歯周病治療は必要とされるものです。資格取得後も講演会や研修会といった学びの機会が提供されていますから、継続してスキルアップを目指すことができます。
■滅菌技師
歯だけではありませんが、医療現場において衛星面の管理を徹底するのは大変重要なことですよね。歯科治療においても、むし歯治療や歯周病治療などで滅菌処理を行う機会は多いでしょう。こちらの資格認定は、一般社団法人日本医療機器学会によって行われています。条件としては、学会会員であり滅菌業務に3年以上携わっていることがあります。資格には第1種と第2種の2つがあり、第2種については所属施設長の推薦状が必要です。第1種に関しては、第2種の認定者であり、筆記試験と合格して第1種滅菌技師認定学科講習と実技講習を修了していることが求められます。
この他にも、それぞれの学会で様々な「認定歯科衛生士」の資格があります。また、学会だけではなくその他の団体による各分野における資格試験が行われています。自身がどのようなスキルを伸ばしたいのか、何を中心にして学んでいきたいかで、多様な方向へスキルアップしていくことが可能です。今後のキャリア形成に向けて、どのような資格があるのかぜひ調べてみてくださいね。