歯科コラム

歯科衛生士のスキルアップ!スケーラーを使いこなそう

歯科衛生士のスキルアップ!スケーラーを使いこなそう

新人の歯科衛生士さんは心配事もたくさんあるでしょう。歯科衛生士の仕事は、もちろん歯科医師のアシストだけではありません。歯科衛生士さん自らが患者さんに対して治療を行うこともありますよね。特に歯科衛生士にとって患者さんのお口の中を直接触る機会がある「スケーリング」ですが、新人の歯科衛生士にとってはドキドキするでしょう。スケーラーはご存知の通り、鋭く先のとがった刃物ですから扱い方を間違えてしまうと、患者さんに危害を加えてしまいます。スケーラーの使い方は一通り習っているものの、臨床現場でもきちんと使いこなせていますか?歯科衛生士のスキルアップにつながるスケーラーの使い方について紹介します。

スケーラーの種類

スケーラーの種類は覚えていますか?大まかに分けると、スケーラーは超音波スケーラーと手用スケーラーの2種類があります。
手用スケーラーは以下の5つに分けられます。
① 鎌型(シックルタイプ)スケーラー
② 鋭匙型(キュレット)スケーラー
③ 鍬型(ホウタイプ)スケーラー
④ やすり型(ファイルタイプ)スケーラー
⑤ のみ型(チゼルタイプ)スケーラー
これらの手用スケーラーは歯石の付着した部位によって使い分けます。下の3つの鍬型(ホウタイプ)スケーラー、やすり型(ファイルタイプ)スケーラー、のみ型(チゼルタイプ)スケーラーに関しては現在ではあまり使われていません。

■鎌型(シックルタイプ)スケーラー
鎌型(シックルタイプ)スケーラーは主に歯肉縁上に付着した歯石を除去するときに使用します。先端の幅が他のスケーラーと比べて広いため取り除ける範囲が広いのですが、歯肉縁下は歯肉を傷つけてしまうため使用できません。

■鋭匙型(キュレット)スケーラー
鋭匙型(キュレット)スケーラーは主に歯肉縁下のスケーリングや、ルートプレーニングで使われています。鋭匙型(キュレット)スケーラーは先端の片側にだけ刃がついているグレーシータイプと、先端の両方に刃がついているユニバーサルタイプがあります。ユニバーサルタイプは上下どの歯種にも使うことができます。グレーシータイプは上下、近遠心、歯種によって刃の先端に角度がついているのが特徴です。

スケーラーの使い方

スケーラーの使い方
■スケーラーの持ち方
スケーラーを持ち方には執筆法、執筆法変法、掌握法の3つがあります。超音波スケーラーを持つときはペンを握るように執筆法で使います。手用スケーラーを持つときはスケーラーの頚部に中指を添えた執筆法変法で使います。手用スケーラーの場合、スケーラーに力を加えたときに安定させるため執筆法変法で持ちます。掌握法は患者さんのお口の中では使わず、スケーラーの刃部を研ぐための持ち方です。

■固定(レスト)を置く位置
万が一患者さんが動いた場合や、スケーラーが歯周ポケットの奥深くまで入らないようにするために、スケーラーの刃部がお口の中を傷つけないために固定を置きます。固定する指は通常中指をスケーリングする部位と近い歯に置きます。スケーリングする部位によっては反対側の顎に固定する指を置くこともあります。

■スケーラーの動かし方
鎌型(シックルタイプ)スケーラーの場合、刃部の内面と歯面の角度が約85度になるようにスケーリングを行います。超音波スケーラーの場合、チップの長軸と歯の長軸の角度0~15度になるようにスケーリングを行います。のみ型(チゼルタイプ)スケーラー以外の手用スケーラーは歯周ポケットの底から歯冠側に向かって引く方向にスケーリングを行います。手用スケーラーを引くときは1~2㎜の範囲に留め、一塊として弾くように力を入れます。超音波スケーラーを使う場合、一か所に先端を長く当てると不快感を与えてしまうので、軽く動かしながら行いましょう。

スケーラーの研ぎ方(シャープニング)

手用スケーラーの場合、使い続けていると刃の切れ味が悪くなってしまいます。切れ味が悪くなるとスケーリングの効率が下がり、事故につながるので刃部を研ぐ必要があります。シャープニングの方法は、砥石を固定してスケーラーを動かす方法と、スケーラーを固定して砥石を動かす方法があります。研ぐときに注意してほしいのが、グレーシータイプの刃部を研ぐときです。グレーシータイプの場合、頚部が曲がっているため角度が異なっているように見えますが同じ角度です。研いだあとはスケーラーがきちんと磨けたかを確認しましょう。研いだ部分を光にあてた時に光が反射しなければ問題ありません。またカッティングテスターで確認するのも良いでしょう。

スケーリングを上達させよう!

スケーリングは歯科衛生士にとって非常に重要な行為です。スケーリングを正しく行えるようになれば患者さんも気持ちが良いですし、歯医者さんへ通い続けてもらえるひとつの方法になるかもしれません。スケーリングは歯科衛生士なら誰もが通る道ですし、スケーリングが上達すれば歯科医師との信頼関係の向上やスキルアップのひとつになりますよ。