歯科コラム

日本では少ない男性歯科衛生士。海外では?

日本では少ない男性歯科衛生士。海外では?

歯科衛生士といえば女性、というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。確かに、男性の歯科衛生士というのはあまり見かけたことないかもしれません。歯科医院で、歯医者さん以外すべて女性というのはよく見られる光景だと思いますが、その理由とはどういったことなのでしょう。また、男性が歯科衛生士になることは可能なのでしょうか。

なぜ歯科衛生士は女性ばかり?

現在、歯科衛生士に女性が多いのは、数年前まで歯科衛生士というのは女性しか取ることのできない資格だったからです。そして、歯科衛生士には若い女性ばかりが多く見られるのは、歯科医院が個人経営であるために、若い人を雇うことで給料が安く抑えられるというメリットがあったためでしょう。ただ、若い女性ですと、結婚や出産を機に退職をしてしまうことも多く、そのまま復帰しないというケースも多いようです。しかし、現在では男性も歯科衛生士の資格を取ることが可能になってきたために、これからは、男性の歯科衛生士も増えてくるのではないでしょうか。

現在の男性歯科衛生士はどのくらい?

日本で初めて男性の歯科衛生士が登場したのは、2012年のことです。まだ数年しか経っていないために現在でも、男性の歯科衛生士が同性の歯科衛生士に出会うということはあまりないようです。しかし、大学に歯科衛生士課程が新設されたこともあり、これからは徐々に増えていく傾向にあります。また、歯科衛生士というのは、現在、人手不足に陥っています。その理由としては、離職率が高いということが挙げられます。男性であれば、結婚や出産に左右されず働くことができるケースが多いので、今後どんどん男性も歯科衛生士として活躍していくことができるのではないでしょうか。

男性が歯科衛生士を目指すメリット

男性が歯科衛生士を目指すメリット
現在歯科医院では、院長以外はすべて女性というケースが多く、力仕事なども女性だけでこなしていくしかありません。機材や薬剤などの重いものを運ぶ場合に、院長が高齢であれば女性への負担は大きくなってしまうでしょう。また、院長を含め、男性の医師が勤務していたとしても、雑務はやってくれないというケースが多いようです。そこに、力のある男性歯科衛生士がいることは、男手が足りていない歯科医院にとって、重宝される存在になると言えます。女性ばかりの職場は人間関係などいろいろと問題がある場合もあり、そこに男性が一人いるだけでも空気が変わってくるのではないでしょうか。また、女性と話すのが苦手、口の中を見られるのが恥ずかしい、というような男性の患者さんも中にはいますので、そういった方への対応が可能になってくるでしょう。しかし、男性歯科衛生士の求人は多いのかという疑問に関しては、まだ男性の歯科衛生士が少ないために、どこの医院でも受け入れてくれるかどうかは未知数と言えるでしょう。歯科衛生士だけでなく、看護師や保育師も以前は女性のみの職業でしたが、現在では男性も同様に働くことが可能になってきています。これからは男性の歯科衛生士も、違和感なく受け入れることができる時代になっていくでしょう。

海外での男性歯科衛生士

日本とは異なり、アメリカでは「歯科衛生士といえば女性」といったイメージはなく、男性の歯科衛生士も女性と同じように活躍しています。そして、対応できる業務や医療行為も多いために、歯科衛生士の社会的、医療的な地位が日本よりも高くなっています。その分、待遇や収入も良く、独立開業を目指すことも可能です。日本での歯科衛生士の年収は、約340万円でしょう。しかし、アメリカでの歯科衛生士の年収は約800万円と、倍以上の金額になっています。州によって異なりますが、アメリカの歯科衛生士というのは、歯石除去の他にも、歯周病や虫歯の診察、麻酔、CR充填なども行っています。しかし、その分、責任も重くなってきますし、資格取得の難易度は日本よりも高く、受験した人のほとんどが合格する日本と比べると75%と合格率は低くなっています。けれども、診察から治療まで担っていけることから、歯科衛生士が開業するということも可能なのです。これから歯科衛生士になることを考えている方は、海外で働くことも視野に入れてみると、ご自身の可能性も広がっていくのではないでしょうか。どこで働くか、将来どうなっていきたいのか、ということをよく考えて選んでください。

歯科衛生士の将来性

現在、歯科医院での歯科衛生士の需要は高く、求人は安定していると言えます。将来性に関しては、高齢化社会の到来と高齢者が健康を維持するための「口腔ケア」が注目され始めたために、とても高いと言えるでしょう。そして、歯科治療は、むし歯や歯周病だけでなく、インプラントや歯列矯正などといった高度な治療への関心が高まっています。そのインプラントや歯列矯正にはメンテナンスが必要であり、状態の確認や歯周病の検査など、歯科衛生士が果たす役割は大きいのです。歯科衛生士になれば、働く場所に困ることはないかもしれませんね。