歯科コラム

患者さんから信頼される歯科衛生士になるために、求められるコミュニケーション能力は?

患者さんから信頼される歯科衛生士になるために、求められるコミュニケーション能力は?

歯科衛生士はさまざまな患者さんと接する機会があります。要するに「コミュニケーション」をとることになるのです。歯科衛生士はさまざまな知識を必要とする仕事であるのと同時に、このコミュニケーションをいかに上手にこなせるのかということも重要でしょう。そこで、歯科衛生士が患者さんから信頼されるようなコミュニケーション能力について解説します。

世代ごとに異なる「わかりやすさ」を追求する

歯科衛生士は、さまざまな世代にものごとを説明する立場にあります。大人もいれば、小さな子供に接する機会もあるでしょう。そんな時、大人と子供で同じ説明をしても、おそらく子供は理解できないでしょう。子供と言ってもさまざまな年齢があります。大きく分けても「幼稚園」「小学生」「中学生」「高校生」と分けられますが、同じ子供のカテゴリーでもわかりやすい表現のレベルは大きく異なります。ですが、歯科衛生士はどの世代であってもきちんと説明して、相手に理解してもらう必要があります。「わかるまで根気よく説明する」ということも必要ですが、できれば1回で理解できるようになれば、患者さんの時間を無駄に使ってしまうこともありません。「わかりやすい」ということは大きなポイントなのです。
重要なことは「相手にとって理解しやすいのはどういった説明の仕方であるか」をあらかじめ理解し、必要に応じて何らかの「ツール」を用意しておく必要があります。例えば若い世代だと、視覚的な情報提供は理解しやすい傾向にあります。文章だけで説明するのではなく、視覚的に訴えかけることで相手の理解を促すことが必要になるでしょう。有効なツールは、世代によって大きく異なります。子供向けの教材を大人に提供しても、馬鹿にされているとしか感じられないでしょう。相手に応じた適切なツールを用意して使用することを心がけてください。

患者さんのデリケートな部分をやんわりと表現

歯科衛生士は、歯や口に関する悩みについて患者さんから相談を受けることがあります。この時、歯科衛生士は患者さんの悩みを正確に聞き取り、歯医者での治療に反映させる必要があります。しかし、患者さんからストレートに言葉が出てくるとは限りません。患者さんが説明する内容の中には、患者さんがなかなか口に出せないワードが含まれている可能性があります。デリケートな内容だと、なかなかズバッと言い出せないのも仕方がありません。しかし、歯科衛生士としてはこの状態を看過することは許されません。患者さんが言い出しにくい内容であっても、きちんと聞き取らないと治療に入ることはできません。患者さんが求める治療を提供するためにも、恥ずかしいからとそのまま引き出せずに終わってしまうことは避けなければなりません。
ここで重要なことは「どうすれば患者さんから全ての情報を引き出せるか」ということです。デリケートでナイーブな部分は、ダイレクトに聞き出すことは失礼に当たります。では、どのように接するべきかと言えば、例えば「個室で対応する」とか「直接的な表現は避けて、やんわりした表現で言い表す」といった工夫をすることで、患者さんがナイーブに感じている部分まできちんと聞き出すことができる可能性が高くなるでしょう。

丁寧な言葉づかいを自然に使えるようにする

丁寧な言葉づかいを自然に使えるようにする
当然なことではありますが、コミュニケーションにおいて使用される「言葉」は、丁寧な言葉づかいでなければなりません。ぶっきらぼうな言葉遣いでは、患者さんからの信頼を勝ち取ることは絶対に不可能です。
しかし、取ってつけたような敬語も良くないでしょう。必ず会話の何処かにほころびが生じてしまい、患者さんも違和感を感じてしまうでしょう。「真面目に対応する気がない」などと思われてしまったら、その患者さんからの信頼を勝ち取ることは諦めなければならないかもしれません。丁寧な言葉づかいを、自然に流暢に話せることも、単純なことですが患者さんとのコミュニケーションにおいて重要なポイントの一つになります。もちろん、笑顔も重要ですよ。

気配りができるようになることが重要

患者さんの信頼を得るために重要なことは「気配り」です。コミュニケーションとは相手がいてこそ成り立つもの、その相手の立場に立って行動ができることが気配りの基本となります。
患者さんが何を求めていて、そのために自分は何ができるのか、何を提供できるのかということを正確に読み取ることができれば、自然と患者さんに信頼される歯科衛生士となれるでしょう。気配りができなければ、所詮は善意の押しつけになってしまうのです。ここまでに説明した「理解してもらう」「デリケートな部分はやんわり」といったことも、相手が何を考えていて、それに対してどのように対処することが正しいのかを読み取ることができてこそです。そうすれば患者さんも「この人なら安心して任せることができる」と思ってくれるはずです。